北原帽子の似たものどうし

昨日書いた文章、今日の目で読み返す。にがい発見を明日の糧に。

【以前/依然】編集の現場から

基本的な意味
以前:ある時点より前(時間)
依然:前と変わらない様(状態)

・現状
仕事でゲラを読んでいて、数年前までは「以前として」という書きミスを見かけることがあった(最近はあまり見ない)。そして私はそれをちょくちょく見落としてきた。年に数回、忘れたころにやってきては見落とした。おそらく気づかずにいってしまった文章もあっただろう。ごめんなさい。ま、それは置いておいて、原因は何なのかを少し考えてみたい。
 
・理由
以前と依然。例えば「以前から」と「依然として」は同じようなことをいっていると思う。時間からの視点か状態からの視点かで違いはあるけど、意味の重なりが深いのだ。これがまずひとつ。他に最近これも理由ではないかと思ったのは、仕事で読んでいるときではなく、プライベートで書いているときだった。そのときのメモを下記にのせます。
 
  
最高裁判所裁判官の国民審査について
 
制度が形骸化している現状がある
やめさせたいと思う人にバツをつける(マルは無効)
過半数に達した裁判官は罷免となる
今回の対象7名
依然として罷免された人はゼロ(1949年以降、過去23回)
公職選挙法では国民審査に制約なし
憲法では審査後10年は審査されなくてよいとある(しかし現状10年以上、最高裁判所裁判官を務める人はいない)
以前は選挙公報以外に情報が少なかった
最高裁判所の裁判官、出身は判決に影響でることがあるか?
裁判官出身(保守的な傾向)
弁護士出身、学者出身(革新的な傾向)
検察官出身
外交官出身
 
憲法は変えにくい
国民審査法を変えるべきという意見
 
以前から、わからなかったら全員にバツをつけるキャンペーン(?)をはっている。わからないからといって白紙で出すのはだめ。白紙は信任(全員続けてほしいという意思表示)したことになるから。他には棄権もできる。やりませんという意味での意思表示は可能(ジャーナリスト)。
 
 
メモをのせたのは、体感することが大切だと身にしみて思ったからでした。内容よりも表現のほうに注目していただきたいと思います。「依然として罷免された人は〜」の箇所で、わたしは「いぜんとして」と入力したあと、変換候補からうっかり「以前として」を選択してしまい、はっとしました。仕事での苦手ワード感がよみがえってきたのです。そこで初めてこの似たものどうしは、変換時の問題も大きいのではないかと思い至りました。
 
・対処
最近の変換機能は優秀で、かなりきちんと使い分けて「以前」「依然」の漢字がでると推測します。それでも単語入力にするか文節入力にするか、自分自身で見極める必要がありそうです。
「いぜんから」→「以前から」
「いぜんとして」→「依然として」
現在のあなたのPCもしくは携帯端末の変換ではどうでしょうか。上記のように文節入力でそれぞれふさわしいかたちが第一候補ででれば、(とりあえずは)安心した入力環境といえるかもしれませんね。
 
 
 
 
*2017年10月22日、加筆修正しました