●基本的な意味
弥が上にも:(前からあるものに)加えて、さらにその上に
否が応でも:自分の意思とは関係なく
・現状
なんとなく語感が似ているというだけのこのふたつ。しかし「弥が上にも」=(さらに、ますます)の意味でつかうときに、「否が応でも」と書く人が多い。さらに「否応なしに」が加わると、弥が上にも混乱は深まる。
・理由
わたしのPCの変換では、「いやがおうでも」は一発で正しい「否が応でも」が出てくるが、「いやがうえにも」は正しい「弥が上にも」が出てこない。「嫌が上にも」が出るときもある。「弥が上にも」が世の中から置き去りにされてる感がある。「弥が上にも」よりも「否が応でも」「否応なしに」のほうが、世間的にはなじみがあるようだ。
・対処
「さらに」「ますます」の意味がありそうな場合、「弥が上にも」の可能性をさぐろう。くりかえしになりますが、嫌という字をつかった「嫌が上にも」「嫌が応でも」はNGです。
▼例文
弥が上にも緊張は高まる(前提があったうえで、さらに緊張が高まる場合)
否が応でも緊張は高まる(とにかく、有無を言わせず、緊張が高まる場合)
*2019年1月15日、加筆修正しました